初当たり5回以上の区間を、10区間のどこかで見る確率は約90.1%
パチンコの通常時の大当たり確率が1/319.7で一定なら、通常時1000回の抽選で初当たりが5回以上になる確率は約20.6433%です。では、同じ条件の、重ならない1000回の区間を10区間見るとどうなるでしょう。
10区間のうち少なくとも1区間で初当たり5回以上になる確率は、約90.0954%です。10区間すべてで5回以上になる確率でも、次の1000回で5回以上になる確率でもありません。先に決めた10区間の「どこかに1つ以上あるか」を調べた数字です。
前回の通常時1000回転で初当たり5回以上の確率から、今回は観察する区間数を増やします。「1つの区間の起こりやすさ」と「たくさん見た中で見つかる確率」を分けて読んでいきましょう。
アバくん1区間では約20.6%なのに、10区間なら約90.1%? どんどん当たりやすくなるってことか?
ヤバくん1区間の確率は約20.6%のままだよ。見る区間が増えるから、どこかに条件を満たす区間が含まれる確率が上がるんだ。
「通常時1000回」を10個、結果を見る前に区切る
計算では、各回転の当選確率が1/319.7で一定、抽選は独立と仮定します。結果を見る前に対象を決め、通常時の抽選1〜1000回を第1区間、1001〜2000回を第2区間というように、同じ抽選を二重に含めずに区切ります。10区間なら通常時の抽選は合計10,000回です。
途中で初当たりがあっても、その区間の集計を続けます。ST・RUSH・LT・確率が異なる時短などの抽選は除外し、同じ通常時に戻った後の抽選を続けて数えます。RUSHを含む全状態の総回転数や、固定時間の実戦を1000回とする計算ではありません。
ここで数えるのは、各区間の通常時の初当たり回数です。1回の初当たりから10連しても初当たりは1回。同じ前提での0回・1回・2回の数え方は、通常時1000回転の初当たり回数で確認できます。
1区間・3区間・5区間・10区間で比較する
表の「1区間以上ある」は、見ている区間のどこかで初当たりが5回以上になる条件です。「1区間もない」は、すべての区間で初当たりが4回以下になる条件。この2つは反対同士で、各行の2つの確率は合わせて100%です。
| 見る区間数 | 初当たり5回以上の区間が 1区間以上ある | 初当たり5回以上の区間が 1区間もない |
|---|---|---|
| 1区間 | 約20.6433% | 約79.3567% |
| 3区間 | 約50.0252% | 約49.9748% |
| 5区間 | 約68.5285% | 約31.4715% |
| 10区間 | 約90.0954% | 約9.9046% |
数値は丸める前の値で計算し、百分率の小数第4位へ丸めています。1・3・5・10区間は、それぞれ通常時の抽選1,000・3,000・5,000・10,000回分を観察する条件です。表の行同士を足し合わせるものではありません。
3区間では「どこかにある」が約50.0252%と、少しだけ半分を超えます。10区間では約90.0954%ですが、1区間もない場合も約9.9046%残ります。10区間見れば必ず現れる、という保証ではありません。
約20.6%を10倍せず、「全部なかった」を引く
1区間で初当たり5回以上になる確率をsとすると、5回以上にならない確率は1 − sです。区間が独立なら、10区間すべてで5回以上にならない確率は(1 − s)^10。これを1から引きます。
1区間以上ある確率 = 1 −(1 − s)^m。mは見る区間数です。今回はsが約20.6433%、mが10なので、「全部なかった」が約9.9046%、「どこかにあった」が約90.0954%になります。式では百分率を100で割った値を使い、途中のsも丸めずに計算しています。
約20.6%を10倍して、約206%の確率にすることはできません。第1区間と第2区間が両方5回以上になる結果は、それぞれの条件を単純に足すと二重に数えてしまいます。「全部なかった」の反対を取れば、1区間でも2区間でも、条件を満たす区間がある結果を一度ずつ数えられます。
土台になるsは、通常時1000回の初当たり回数の二項分布で、5〜1000回の確率を合計した値です。二項分布の正確な式を使っており、正規分布やポアソン分布による近似ではありません。
「少なくとも1区間」と「ちょうど1区間」は違う
10区間のうち、初当たり5回以上の区間がちょうど1区間だけになる確率は約25.7651%です。「少なくとも1区間」の約90.0954%には、2区間、3区間、その先の結果も含まれます。
ちょうど1区間なら、条件を満たす1区間の選び方が10通りあり、その1区間だけが5回以上、残り9区間が4回以下です。式は10 × s ×(1 − s)^9になります。「1区間以上」と「1区間だけ」を言い換えてしまうと、調べる条件が変わります。
また、10区間の中にある「5回以上の区間」の期待数は約2.0643区間です。これは10 × sで求める平均の個数で、必ず2区間あるという意味ではありません。個数の平均と、1つ以上ある確率も分けましょう。平均と半分の境目の違いは、平均・中央値・ハマり確率の違いへつながります。
前の9区間になくても、10区間目が約90%にはならない
アバくん前の9区間で5回以上が一度もなかったら、最後の1区間はかなり期待できるんじゃない?
ヤバくん独立した区間なら、残った1区間も約20.6%だよ。約90.1%は、まだ結果を知らない10区間全体についての数字なんだ。
結果を見る前の10区間全体の確率と、9区間の結果を知った後に残る1区間の確率は、問いが違います。前の9区間がすべて4回以下だったから、10区間目に5回以上が予約されるわけではありません。
同じ通常時の次の1回転も、独立した抽選という前提では1/319.7です。「見ている範囲を広げると見つかりやすい」を、「抽選そのものが当たりやすくなる」に置き換えないことが大切です。短い実戦のばらつきは、実戦の平均初当たりとばらつきでも整理しています。
1000回の窓をずらすと、区間が重なる
1〜1000回、2〜1001回、3〜1002回というようにずらして作った区間は、ほとんど同じ抽選を共有しています。最初の2区間だけでも999回分が重なります。この場合、1区間で5回以上ある結果と隣の区間の結果は独立ではないため、10個の区間があっても上の約90.0954%をそのまま使えません。
区間ごとに通常時の確率が違う場合や、RUSHの抽選を混ぜる場合も、同じsを10回掛ける前提から外れます。まず、区間の作り方・抽選条件・重なりの有無をそろえてください。
「続けて起きる」と「どこかにある」の条件を分ける話は、2連続と、どこかで2回の違いへ。複数回見ると見かけやすくなる考え方は、100回ハマりを何度も見る理由にも共通しています。
SNSで見かけた1件と、自分の次の実戦を分ける
たくさんの実戦記録を見ていると、初当たりが多い区間を見つける機会も増えます。ただし、投稿だけでは、全部で何区間が観察されたか、同じ記録が重複していないか、同じ抽選条件なのかは分からないことがあります。
そのため、「SNSでよく見るから自分の次の1000回でも高確率で起きる」とは言えません。今回の約90.0954%は、結果を見る前に決めた同条件の独立した10区間についての計算です。投稿された目立つ結果だけを、観察全体の割合として扱わないようにしましょう。
結果を見てから、最も当たりが多い区間や都合のよい区切りだけを選ぶ場合は、その選び方を含めた観察の問題になります。今回の表とは条件が異なります。また、初当たり回数だけでRUSH突入・連チャン・出玉・収支まで決まるわけではありません。
初当たりの回数と、1回も当たらない確率を使い分ける
ハマり確率ツールの「当たらない確率」は、指定回転数まで初当たり0回の確率です。今回のような「1区間で5回以上」と「複数区間のどこかで5回以上」は、数える対象が違います。
0回の条件を比べるなら1000回ハマりの比較へ。1回の初当たりまでの待ち方なら、2倍・3倍・5倍ハマりやハマり確率の逆引きへ。さらに、1000回ハマりと30連を比較するときも、それぞれの抽選条件と観察する範囲を明確にしましょう。
見る区間が増えると、「どこかにある」が増える
- 1/319.7・通常時1000回で、初当たり5回以上は約20.6433%。
- 重ならない独立した10区間のどこかにある確率は約90.0954%。
- 10区間すべてで4回以下のケースも約9.9046%残る。
- 「1区間以上ある」「ちょうど1区間ある」「平均の個数」は別の数字。
- 観察する範囲を増やしても、次の区間や次の1回転の当選確率は変わらない。
次は「複数区間のどこかで1000回ハマりを見る確率」へ
続編の1/319.7で1000回ハマり、10区間のどこかで起きる確率を公開しました。今度は1区間の「初当たり0回」を土台に、1回の珍しさと何区間も観察したときの見つかりやすさを比較します。
今回登場した重要語句
今回登場した重要語句の意味は、用語集で確認できます。読み終えたら、ブラウザの「戻る」でこの記事に戻れます。