アバくんですでは「数字の出どころ」を分けて扱います
期待値の参考値、回転率、実戦収支、グラフ、理由別集計などは、 すべて同じ種類の数字ではありません。 利用者が入力した値、機種登録時に保存した値、実戦ログから計算される値、 複数件を集計した値を区別して扱うことが重要です。
このページでは、アバくんですの公開記事とアプリで数字を説明するときの基本方針、 入力条件の扱い、更新・訂正の考え方をまとめます。
1. 入力値と計算結果を混同しません
| 種類 | 例 | 扱い方 |
|---|---|---|
| 利用者入力 | 投資、回収、回転率、実戦時間 | 入力内容を前提として保存・計算 |
| 登録データ | 機種名、登録モード、機種条件 | 対象機種と条件が合っているか確認 |
| 計算値 | 収支、期待値の参考値 | 入力条件に基づく結果として表示 |
| 集計値 | 累計収支、理由別件数、期間集計 | 元ログの件数と入力品質を確認 |
例えば収支が-3,000円と表示されていても、 投資または回収の入力が誤っていれば計算結果も誤ります。 そのため、表示された計算値だけを見るのではなく、元になった入力値まで確認できることを重視します。
2. 単位をそろえてから比較します
同じ「18」という数字でも、18回 / 1,000円、18時間、18件では意味が異なります。 公開記事では、数値だけを書かず、可能な限り単位や対象期間を併記します。
- 回転率は「回 / 1,000円」など測定基準を併記する。
- 収支は円単位で投資と回収を分ける。
- 実戦時間は開始・終了または時間数を確認する。
- 集計値は対象期間と件数を確認する。
- 割合は何を分母にした割合なのかを確認する。
3. 1つの条件だけを変えて比較します
比較例を作るとき、回転率、交換条件、持ち玉条件、実戦時間を同時に変えると、 どの項目が結果へ影響したのか分かりにくくなります。
そのため、公開するケーススタディでは、他の条件を固定し、 変更する項目を1つに絞る方法を基本とします。
| ケース | 固定する条件 | 変更する条件 |
|---|---|---|
| A | 機種・交換条件・時間 | 回転率 17回 |
| B | 機種・交換条件・時間 | 回転率 18回 |
| C | 機種・交換条件・時間 | 回転率 19回 |
この方法なら、表示結果が変化したときに「回転率を変えたため」と説明しやすくなります。 詳細は条件比較の実例ページで確認できます。
4. 仮想例と実データを明確に分けます
公開記事で使用する具体的な数値は、計算方法や記録方法を説明するための仮想例です。 実在の店舗・特定利用者・個別の実戦履歴として掲載しません。
仮想例には「仮想」「説明用」「特定の店舗や機種を示すものではない」と分かる説明を付け、 読者が実績値と誤認しないようにします。
期待値や過去の収支がプラスであっても、次回の勝利・利益・特定の遊技結果を保証しません。 表示値は入力条件を整理するための参考情報として扱います。
5. 確認できない数値を推測で埋めません
機種情報や交換条件など、確認できていない項目がある場合、 公開記事では推測値を事実のように記載しません。
アプリ利用時も、確認できていない項目を仮入力した場合は、 その値を確定情報として扱わず、後から見直せるようにすることが重要です。
6. 更新日は内容を変更したときに更新します
実戦ノートでは、記事ごとに最終更新日を表示します。 説明内容、比較例、操作手順などを実質的に変更した場合は更新日を変更します。
単に日付だけを新しく見せるために更新日を変更するのではなく、 読者が「いつ内容を見直した記事か」を確認するための情報として扱います。
7. アプリの仕様変更があれば説明も合わせて見直します
画面名、入力項目、登録モード、集計方法などが変更された場合、 公開ガイドと実戦ノートの説明が古いまま残らないよう確認します。
特に、アプリ上の名称と記事上の名称が異なると、 利用者がどの画面を操作すればよいか分かりにくくなります。 機能追加時は、対応する公開記事も同時に確認することを基本とします。
8. 訂正するときは「結果」ではなく元データから確認します
グラフや集計値に違和感があった場合、表示結果だけを書き換えるのではなく、 元になった実戦ログや登録条件を確認します。
- 対象期間を確認する。
- 元ログの件数を確認する。
- 投資・回収・日付・時間を確認する。
- 対象機種と条件を確認する。
- 修正後に集計結果が変わったか確認する。
こうすることで、見た目だけ整えて元データの誤りを残すことを避けます。
9. 少ない件数から傾向を断定しません
3件、5件といった少数の実戦ログだけで、 「この条件なら勝てる」「この理由なら負ける」といった結論は出しません。
集計結果を見るときは、件数、対象期間、実戦時間、入力漏れの有無も確認し、 少ないデータは「次に確認する候補」として扱います。
10. 公開記事で重視する5つの確認項目
| 確認項目 | チェック内容 |
|---|---|
| 再現性 | 同じ条件なら同じ計算手順を追えるか |
| 前提 | 何を固定し何を変更したか分かるか |
| 単位 | 円・回転・時間・割合が明確か |
| 区別 | 入力値・計算値・仮想例が混ざっていないか |
| 注意事項 | 結果保証と誤解される表現がないか |
アバくんですの公開コンテンツは、単に用語を説明するだけではなく、 アプリへ入力する情報と、そこから得られる参考値・集計をどう確認するかまでつなげて説明することを目標としています。
期待値の数字が出るまで:アバくんの計算方法
計算手順の確認日:2026年10月6日。ここでは、実戦期待値シミュレーターの通常デジパチで使う計算モデルを説明します。登録した平均出玉、突入率、回転率、貸玉・交換条件などを使うモデルです。羽根物・一般機の実測計算や、ハマり確率の計算とは分けて扱います。
以下の数値例は計算を手で追うための仮想データです。特定機種のスペックや、実際の遊技実績ではありません。実画面の例はエヴァの回転率別比較、LTの例はLT出玉補正の比較で確認できます。
1. 平均出玉に補正を掛け、突入率で重み付けする
通常・下位RUSH/ST・LTの登録平均出玉に、それぞれの出玉補正率を掛けます。補正95%なら登録値の0.95倍です。「確変時平均出玉」と「LT平均出玉」は、その状態の平均出玉として扱うため、継続率から求めた期待連数をさらに掛けて増やしません。1回の大当たり出玉と、状態全体の平均出玉は区別して入力します。
初当たり1回あたりの平均出玉 A
= 補正後の通常平均出玉 + 突入率 × 補正後の下位RUSH平均出玉 + LT到達率 × 補正後のLT平均出玉
このモデルのLT到達率は「突入率 × LT突入率」です。割合は50%を0.5として計算します。LT寄与を加えるのはLT対象の場合で、下位RUSH・LTは必要な突入率・継続率・出玉が正の値として揃うことが前提です。入力不足の場合に寄与を0と扱う旨の注記が出たら、登録値を見直してください。
この計算は、登録された平均値を組み合わせるものです。メーカーの全振分や時短の状態遷移を個別に再現する計算ではありません。登録した平均出玉と突入率の母数が、このモデルの扱いに合っているか確認します。
2. 1回転あたりの戻りと、消費する玉を求める
通常時の確率分母を D、250玉あたりの回転率を r とします。例えば1/100なら D = 100、20回/250玉なら r = 20です。
- 1回転あたりの期待出玉 B = A ÷ D
- 基準の消費玉 = 250 ÷ r
- サイドポケット補正 S = サイド賞球 × 100回転あたりの追加入賞回数 ÷ 100
- 補正後の消費玉 C = 基準の消費玉 + 1回転あたりの追加コスト − S(計算値が負なら0)
回転率は賞球込みの実測値として扱うので、ヘソ賞球をもう一度戻りに足しません。サイドポケットも、測定した回転率にすでに含まれている分を重ねて補正しないようにします。追加補正の根拠がなければ0で比較します。
3. 現金と持ち玉で、消費した玉の単価を分ける
1,000円で借りる玉数を L、1,000円へ交換する玉数を X とすると、貸玉単価は1,000 ÷ L、交換単価は1,000 ÷ Xです。戻りの玉は交換単価で評価し、消費の玉を現金と持ち玉で分けます。
- 現金の1回転EV = B × 交換単価 − C × 貸玉単価
- 持ち玉の1回転EV = (B − C) × 交換単価
現金は全て現金投資、持ち玉は全て持ち玉消費として計算した基準値です。実戦中に両方を使った場合の実際の収支と、そのまま同じにはなりません。
4. 仮想データで、計算を最後まで追う
| 項目 | 仮想条件 |
|---|---|
| 通常時確率 | 1/100 |
| 通常平均出玉・確変時平均出玉 | 400玉・2,400玉 |
| 突入率・継続率 | 50%・80%(LTなし) |
| 通常・右打ち出玉補正 | ともに100% |
| 回転率・時速回転数 | 20回/250玉・180回転/時間 |
| 貸玉・交換 | 250玉/1,000円・280玉/1,000円 |
| 追加コスト・サイド入賞補正 | どちらも0 |
- 平均出玉 A は、400 + 0.5 × 2,400 = 1,600玉。
- 1回転あたりの期待出玉 B は、1,600 ÷ 100 = 16玉。
- 消費玉 C は、250 ÷ 20 = 12.5玉。
- 貸玉単価は4円、交換単価は約3.571429円。
- 現金の1回転EVは、16 × (1,000 ÷ 280) − 12.5 × 4 = 約7.142857円。
- 持ち玉の1回転EVは、(16 − 12.5) × (1,000 ÷ 280) = 12.5円。
継続率80%から期待連数5回を求めても、平均出玉2,400玉をさらに5倍にはしません。ここで重ねて増幅すると、登録値の意味が変わってしまいます。
5. 1,000円単位・時給・日当へ換算する
- 現金1,000円あたりの回転数 = r × L ÷ 250
- 持ち玉1,000円相当あたりの回転数 = r × X ÷ 250
- 1,000円あたりEV = 各基準の1回転EV × 各基準の回転数
- 時給 = 各基準の1回転EV × 入力した時速回転数
- 日当 = 丸める前の時給 × 換算時間
| 出力 | 現金基準 | 持ち玉基準 |
|---|---|---|
| 1,000円単位の回転数 | 20回 | 22.4回(1,000円相当) |
| 1,000円単位のEV | 142.86円 | 280.00円(1,000円相当) |
| 時給/180回転 | 1,285.71円 | 2,250.00円 |
| 日当/10時間 | 12,857.14円 | 22,500.00円 |
持ち玉の「1,000円相当」は交換条件から換算するため、現金1,000円で借りる250玉と同じ玉数ではありません。ここでは交換する280玉を基準にしています。画面の整数表示とは丸め方が異なるため、上の手計算例は小数第2位まで示しています。
時給は入力した時速回転数に比例するモデルです。通常時の回転数を1時間へ換算した目安で、当たり消化中の時間や実戦中の中断を個別に再現するものではありません。日当の換算時間も揃えて比べます。感度表は選択した時間を使い、目標日当の逆算は10時間基準です。
6. 損益分岐は、1回転EVが0になる回転率
追加コストとサイド補正が0の場合、持ち玉ボーダーは250 ÷ B、現金ボーダーは250 ÷ (B × 交換単価 ÷ 貸玉単価)です。上の仮想例では、持ち玉は15.625回/250玉、現金は17.5回/250玉になります。
追加コストやサイド補正を使う場合は、割る側から追加コストを引き、サイド補正を足します。割る側が0以下なら、その条件ではボーダーを算出できません。別の貸玉・交換条件のボーダーと単純に比較しないようにします。
7. 出玉補正だけを変えると、どの数字が動く?
同じ仮想データで通常・右打ちの補正をともに95%へ下げると、平均出玉は1,520玉、1回転あたりの期待出玉は15.2玉です。回転率・貸玉・交換・時速は変えずに再計算すると、現金時給は約771.43円、持ち玉時給は約1,735.71円になります。時給そのものを単純に0.95倍した結果とは違います。
LT対象では、例えば突入率50%、LT突入率20%、LT平均出玉5,000玉なら、LT到達率は10%、LT寄与は500玉です。LT補正だけ90%にすると寄与は450玉へ変わります。この例は下位RUSHとLTの必要項目が揃った場合です。実画面でLT補正100%・90%を比較した例も合わせて確認できます。
計算結果を確認するときは、登録値、補正、回転率、玉の単価、時間の順にたどります。機種固有の条件や入力の意味が違えば、この仮想例の結果は流用できません。
確率の数字を、自分でも確かめるには
計算手順の補足:。以下は、各回転が独立し、通常時の当選確率が一定という数学モデルです。機種ごとの抽選状態が変わる区間や、収支の予測にはそのまま当てはめません。
指定した区間が全部外れる場合
当選確率を p、外れる確率を q = 1 − p、区間の回転数を n とすると、全部外れる確率は q の n 乗です。1回以上当たる確率は 1 − q の n 乗になります。
例えば p = 1/319.7、n = 100 なら、(1 − 1/319.7)100 ≈ 0.731043。全部外れる確率は約73.1043%、1回以上当たる確率は約26.8957%で、合計は100%です。
同じ条件を公開計算へ入力して確かめる。過去に何回外れたかと、これから調べる区間の回数は分けます。
区間内の当たり回数を数える場合
n 回転でちょうど k 回当たる確率は、組合せの数 × pk × qn − kです。例えば1回転で1/2の確率なら、3回中ちょうど1回当たる並びは「当・外・外」「外・当・外」「外・外・当」の3通り。それぞれ1/8なので、合計は3/8です。
「k 回以上」を求めるときは、k 回、k + 1 回、…、n 回の確率を足します。「当たりの回数」と「連続して外れた長さ」は別の計算です。
別々のハマりが何件完成するかを数える場合
「L 回以上の連続外れを2件以上」のような条件では、現在の連続外れの長さ r と、完成した件数 k を一緒に追います。同じひと続きの外れは、L 回を超えても1件です。
- 開始時は r = 0、k = 0 の確率を1とし、他の状態は0にします。開始前の外れは持ち越しません。
- 各状態の確率を、当たり側へ p 倍、外れ側へ q 倍して分けます。次の回転の状態を入れる容器は毎回0から作ります。
- 当たり側は r を0に戻し、完成済みの k は保持します。
- 外れ側は r を1増やします。r が L − 1 から L へ初めて進むときだけ k を1増やします。
- r は L、k は2で打ち止めにします。「L 以上」「2件以上」としてまとめるためで、L 到達後の外れで件数を増やしません。
- 指定回転数まで繰り返し、k = 2 の全状態の確率を足します。最後に当たりがなくても、範囲内で L に到達した件は含めます。
小さな検算例として p = 1/2、L = 1、総回転数3を考えます。別々の外れが2件完成する並びは「外・当・外」だけなので、確率は1/8です。「外・外・外」は3回外れていますが、ひと続きの1件として数えます。
| 3回の並び | 外れの件数 | 2件以上の計算に含む? |
|---|---|---|
| 外・当・外 | 2件 | 含む(確率1/8) |
| 外・外・外 | 1件 | 含まない |
| 当・外・外 | 1件 | 含まない |
同じ手順で p = 1/99、L = 500 を使うと、2件以上が50%以上になる境目を調べられます。回転数を1ずつ増やし、表示用に丸める前の確率で境目を判定します。26,676回転と26,677回転の比較表を見る。
検算では、すべての状態の確率の合計が1であること、2件の最短回数 2L + 1 より前は確率0であること、小さな条件の全並びを数えた結果と一致することを確認します。境目が表示桁より細かい場合は、計算精度を上げて判定が変わらないかも確かめます。